[2010年度版]映像アーカイブを結ぶ絆……東南アジア太平洋地域視聴覚アーカイブ連合(SEAPAVAA)
2010-08-23 | filmpres | trackback2003年度版の東南アジア太平洋地域視聴覚アーカイブ連合(SEAPAVAA)の概要紹介記事は、もう随分古く感じられますので、ここで7年振りにアップデートを試みます。
SEAPAVAAは2005年のブルネイ会議にて、メンバーシップの範囲を東アジアにも広げることを決定し、韓国・中国・日本の映画保存関連団体に参加を呼びかけました。早速、ナショナルレベルの香港電影資料館や国家電影資料館(台北)が呼応して入会。小会も、アジアの映画保存に関する情報発信を目指し、2005年秋に賛助会員として加盟申請をおこない、『ボランティア・プロジェクト タイ国立フィルム・アーカイブにて』の翻訳・掲載をその第一歩としました。2006年に無事入会が正式に認められ、2007年からは年次会議にも可能な限り参加するよう努めています。
その存在は2001年頃から知ってはいたものの、初めてSEAPAVAAの面々と出会ったのは2003年のAMIAバンクーバー会議においてでした。その時点ではSARS禍でブルネイの会議が中止に追い込まれるという残念なニュースと、翌2004年の会議がFIAFとの合同開催になるという嬉しいニュースが混在していましたが、SEAPAVAA広報セッションの雰囲気の良さはとても印象的でした。会員数を当時と比較してみると、退会も新規入会もありますが、全体的には微増に留まっています。
入会後、SEAPAVAAから小会は実に様々なことを教わり、また、心温まる支援と励ましを受けてきました。世界視聴覚遺産の日のPR映像に協力できたのもSEAPAVAAの推薦があってのことでしたし、《映画の里親》の広報にも心強いバックアップを得ました。初参加時のレポートと、小会から誰も参加できなかった2009年のインドネシア会議の報告は以下の通りです。2008年と2010年の参加報告はこのページ下の「Related Post」からご覧下さい。
東南アジア太平洋地域視聴覚アーカイヴ連合(SEAPAVAA)賛助会員の小会が、今回初めてSEAPAVAA会議に参加し(開催地はカンボジアのプノンペンおよびシェムリアップ、会期は20078月20日〜25日)、「Saving Films in the Backstreets」と題して日々の活動について発表してきました。参加者は65名前後で、映像アーキビスト協会(AMIA)会議の1/10程度の規模に過ぎません。ですから、 3日もホテルの会議室でプレゼンや食事やワークショップ、そして映画上映を共に楽しめば、皆と顔見知りになります。
アジアの映画保存のために何かしたい! という一点にピントが定まっているので、より強い連帯感が生まれるのでしょうか。SEAPAVAA会議は、ヨーロッパ・アメリカ・オセアニア、そして主役となる地元アジアを舞台に、映画フィルムを守るために奔走するアーキビストたちの和やかな交流の場です。毎日のランチは豪華なビュッフェ形式で、クロージング・パーティーはフル
コースのディナーに民俗舞踊が華を添え、エクスカージョンはアンコール・ワット遺跡群への1泊2日の旅……いつもお金に困っているボランティア団体としてはちょっぴり違和感を覚えてしまうほどに、とても贅沢な内容でした。そのほか、この会議の詳しい内容、忘れ難いエピソードの数々はとてもここには書ききれません。来年6月末にマニラ、再来年はジャカルタで開催が予定されていますので、皆さんもSEAPAVAA会議をご自身で体験してください。
【メルマガFPS Vol.27(2007.08.31)より】
2009年5月14〜20日、第13回SEAPAVAA会議がバンドン&ジャカルタの2都市で開催された。ホストはインドネシア国立公文書館を筆頭に西ジャワ地方公文書館/インドネシア国立図書館/シネマテーク・インドネシアの4団体で、テーマとして、「コレクションとアクセスの向上:コインの表と裏」が掲げられた。従来通り(1)シンポジウム(2)年次総会(3)上映会(4)ワークショップ(5)見学会から構成されたこの国際会議は、14カ国から124名もの参加者を集めた(日本からの参加者は残念ながら0名)。
(1)シンポジウムの司会進行役をつとめたのは(小会も日頃からお世話になっている)事務総長のタン・ビー・ティアン(シンガポール)と、理事のエイドリアン・ウッド(英国)の両名。ここでは「オーファンフィルムズ」「主流とはいえない素材」「陳腐化」「著作権」といったキーワードが話題に上った。8つのセッションを通して、開催国インドネシアから10名を越える映像アーキビストが登壇し、自国の視聴覚遺産を巡る現状を様々な角度から解説。また、SEAPAVAAが注力するユネスコ「世界視聴覚遺産の日」の広報活動も改めて強調され、以下の声明が発表された(ここでは要点のみ)。
◇ 視聴覚アーカイブのコレクションとアクセスの向上には、個人・組織・政府・国家・地域を越えた交流と恊働が欠かせない。
◇ 視聴覚アーキビストは、研究者や営利企業や芸術家など幅広い人々の協力を得て、将来に向けた戦略を立てる必要がある。
◇ 互いの多様性を尊重し、国際性を意識した対話を心がけよう。
◇ 共有される情報はアーキビストやアーカイブ機関の財産であり、情報共有を妨げる障害は取り除こう。(3)上映会にはインドネシアはもちろんのこと、ベトナムやマレーシアなどから5作品が提供された。来年からは上映会にもテーマを設定したい。
(4)今年のワークショップは、視聴覚資料の分類とそれぞれに適した保存計画および状態把握の方法を丁寧に解説する内容で、オーストラリアのミック・ニューナムがディレクションを担当した。参加者は85名。
(5)見学会ではホスト4団体の施設を訪問。以上。
【メルマガFPS Vol.48(2009.6.30)より】
2005年以降のSEAPAVAA会議、開催地とテーマ
- 第9回 2005 ブルネイ ダルエスサラーム
- 第10回 2006 オーストラリア(キャンベラ)参加者 75名(22カ国)
- 第11回 2007 カンボジア(プノンペン)
- 第12回 2008 フィリピン(マニラ)
- 第13回 2009 インドネシア(ジャカルタ)参加者 124 (14カ国)
- 第14回 2010 タイ(バンコク)
[テーマ] デジタルの夜明け:過渡期の視聴覚アーカイブ活動
[テーマ] 目に見えるアーカイブ:アクセス、アドボカシー、そしてアカウンタビリティ
[テーマ] 記憶を構築する – ひ孫の代のためのアーカイブづくり
[テーマ] アーカイブ活動とデジタル化:吉夢か悪夢か
[テーマ] コレクションとアクセスの向上:コインの表と裏
[テーマ] 協調的行動のためのコミュニティ構築
加盟団体及び個人
正会員:オーストラリア2、ブルネイ1、カンボジア1、フィジー1、香港1、インドネシア2、ラオス1、マレーシア4、ニュージーランド3、パプアニューギニア1、フィリピン6、シンガポール3、タイ4、ベトナム1、以上15カ国31団体
賛助会員:オーストラリア4、フランス1、インドネシア1、日本1、韓国1、ミクロネシア1、フィリピン2、スイス1、台湾2、イギリス2、アメリカ1(=AMIA)、以上11カ国17団体
個人(賛助会員):名誉会員3、オーストラリア4、オーストリア2、カンボジア1、インド1、インドネシア1、マレーシア1、パプアニューギニア1、スイス1、タイ1、アメリカ4、バヌアツ1、以上12カ国21名(2008年12月現在)

東南アジア太平洋地域視聴覚アーカイヴ連合(SEAPAVAA)賛助会員の小会が、今回初めてSEAPAVAA会議に参加し(開催地はカンボジアのプノンペンおよびシェムリアップ、会期は20078月20日〜25日)、「Saving Films in the Backstreets」と題して日々の活動について発表してきました。参加者は65名前後で、映像アーキビスト協会(AMIA)会議の1/10程度の規模に過ぎません。ですから、 3日もホテルの会議室でプレゼンや食事やワークショップ、そして映画上映を共に楽しめば、皆と顔見知りになります。